くまくま姉さんのひとりごと 

バツイチ50代バブルの生き残りが、恋愛・結婚・離婚について語ります。悩める方も、そうでない方も、楽しんでいただけたら嬉しいです!

おつとめ  ~夫のお勤め 妻のお務め~

10月になると、毎年思い出すのが「社内試験」のことです。


私と元夫は、社内結婚でした。当時、私たちの勤めていた会社では、毎年10月の下旬に
昇給昇格のための社内試験を実施していたんです。この試験は「受かって当たり前」、
これが大前提です。でも、落ちても2回までは「お咎めなし」で、また翌年に再試験と
なります。3回続けて落ちたら降格で、その後、一定の期間を待たなければ試験を受け
られません。受かれば、昇給昇格の機会が与えられます。なので、出世したい人も、
普通に平和に働いていたい人も、みんなみんな目の色を変えて勉強するわけです。


10月になると、社内も猛烈に緊張した雰囲気になります。そして、我が家にも緊張が
走ります。夫が必死に勉強しているからじゃないですよ、義父母からのプレッシャーが
半端ないからなんです!離れて暮らしているので、攻撃はもっぱら電話、電話の嵐です。


義父「くまくま🧸さん、〇〇ちゃんは、ちゃんと勉強しているんだろうね」
わたし「はい😊先月末くらいから、夕食後や休みの日は、机に向かってますよ」
義父「机?だめだめ、居間でもダイニングでもいいから、とにかく、くまくま🧸さんの
   いる所で勉強させないと」
義母「そうよっ!机だなんて!パソコンがあるところはダメ!ゲームするに決まってる
   じゃないのっ」
義父「とにかく!今年こそ、絶対に合格させてくれないと困るんだよ」
義母「夫の勉強を見るのも、試験に受からせるのも、妻の大事なお務めよっ!」
義父「ママの言うとおりだよ」
義母「〇〇ちゃんの出世、くまくま🧸さんにかかってるのよっ」


夫のお勤め先の試験のために、お努めするのが、妻のお務め。


はいはいはいはい(怒)
なんでも私のお務め、私の任務、私の責任なんですね(怒)
私だってね、アホみたいだなと思いながら、元同僚たちに頼んで、しっかり情報集めて
ますよ。想定問題も流してもらってるし、勉強会にも呼んでくれるよう頼んでますよ。
夫のためだから、そう言い聞かせながら。情けないな、本当に情けない、そう、本当に
情けない夫だな、って思いながら。そんな夫と結婚して、こんなことしている自分が、
一番情けないな、って思いながら。


だいたい、私は妻ですよ、奥さん、お嫁さん、ワイフ、呼び方はなんでもいいですけど、
〇〇ちゃんの妻なんですよ。〇〇ちゃんの母親じゃないんです(怒)
これじゃあ、我が子のお受験のために必死になっている教育ママですよ💦


ある晩の夕食後のこと。机に向かう夫にコーヒーを持って行ったら、パソコンに向かって、何やら必死に格闘している様子。よしよし!そう思って近づいてみたら・・・。
彼は真剣な顔をして、一生懸命戦っていましたよ、ファイナル・ファンタジーの世界で!!

今日の甘いもの。ちょっと不格好ですが💦くまくま🧸作のシュトーレンです。
今月に入って、百貨店の通販サイトでも、クリスマス🎄ケーキやシュトーレンの予約が
始まりました。どれもみな美味しそうで、選ぶのに迷います。シュトーレンなら、
ツォップ、トランブルー、ブルディガラ、この3店舗がお気に入りです😊


くまくま🧸姉さん

義母のキッチン

キッチン。そこは、炊事という家事をする場所でもありますが、お料理好きにとっては
趣味を楽しむ場、遊び場でもあります。私もお料理が大好きなので、キッチンは大切な
基地(笑)、お気に入りの場所です。より快適で楽しい場所にすべく、掃除や整理整頓、
衛生管理にぬかりなし、です。


でも、人それぞれ。キッチンへの思いも、キッチンの扱いも、人によって違って
当たり前なんですよね。


結婚が決まり、いろいろな準備が始まった頃、彼(のちの夫、そののちの元夫💦)から
義母からの「お誘い」という名の「ミッション」をいただきました。
それは「〇〇ちゃん(彼の名前)の大好物の作り方を教えてあげるから。今度の日曜日、
いらっしゃいね」という指令です。「うちのお嫁さんになる人に、我が家の味を伝えたい
って言ってたよ。姑として」そうですか・・・。お姑さんの教育的指導の一環ですね。


当日の朝、いざ出陣です。手土産はもちろん、エプロンとハンドタオル、髪留め(ヘア
クリップ)も持参し、手抜かりはありません。料理教室に行く気分です。
「あら~おかえりなさ~い。くまくま🧸さんは、いらっしゃいだわね~」
挨拶のあと、義母がお茶の準備をしている間に、彼が家の中を案内してくれました。
居間に戻って軽くお茶をした後は、いよいよ本日のミッション開始です。


「うちの〇〇ちゃんね、ママのピザが大好きなのよ~。世界一美味しいんですって!
まあ、いきなりは無理だと思うけど、とりあえず教えてあげるわねっ」
派手なエプロンを身に着けて、ドヤ顔で仁王立ちする義母は、料理研究家気取りです。
が!キッチンは、作業台も床も、ごちゃごちゃと物に溢れていてます。壁面に並ぶ
食器棚には、食器がギュウギュウ詰めになっています。出窓に飾った花瓶のお花は、
下を向いてしょんぼりしています。お花につられて、私も下を向いてしまいました。


そんなことお構いなしで、義母はゴキゲンです。「まず、ピザを仕込んで。焼いている
間に、他のお料理作りましょ」「その前に、どこに何があるかを教えないとね~」 
そうですね、でも、その前に片付けておいて欲しかったですね・・・。


義母は手始めに、冷蔵庫を開けました。冷蔵室は、もうこれ以上何も入らないくらいの収納率です。使えるものと使えないものを見分けるのも大変そうだし、詰めすぎたせいで、庫内のライトが隠れてしまい、真っ暗で、何があるのかよく見えません。
「いつも買い過ぎちゃうのよね~、パパとふたりなのに、〇〇ちゃんの分も買っちゃうの」
「賞味期限が切れてるのがあったら、処分しちゃってね」「ついでに冷凍庫も、お願い
ね。日にち見て、適当にね」冷凍室は、食材が入っているとは思えない有様でした。


私が冷蔵庫内を片付けているのもお構いなしに、義母はどんどん説明を進めます。
「これが食洗機。使い方、わかるかしら」義母が手前にレバーを引いたら、中からガチャ
ガチャと食器が雪崩のごとく押し寄せてきました。「このカップ、探してたのよ。こんな
ところにあったのね~」「これも全部、食器棚に戻しといてね」


「オーブン、ご実家はガス?電気?」そう言いながら、義母は思い切りよくオーブンを
開けます。今度は何が出てくるんだろう・・・。ガスだし、食器やお鍋の収納庫になって
たら怖いな💦何か変なものでも入っていたら危険・・・あ、良かった、空だった。
「くまくま🧸さん、聞いてるのっ?」


「作業台は、これ使ってね。あ、生地をこねる前に、片付けて拭いておいてね」
「食材は、こっちね。調味料は・・・ ボウルは…」説明のたびに、この言葉が入ります。
「その前に、片付けてね」「その前に、拭いてね」「その前に、その前に、その前に」


「ママの味」を教える前に、キッチンのお掃除・お片付けをして欲しかったんでしょうか。


結局、ピザもお料理もランチタイムには間に合わず、3時のおやつとなったのでした💦

今日の甘いもの。くまくま🧸作、ガトーショコラ🍫
甘さ控えめで濃厚、洋酒をきかせた大人のチョコレート・ケーキです。
洋酒は、グランマニエでも、キルシュでも、ラム酒でも、お好みで😊


お酒好きです(笑)
くまくま🧸姉さん

男前なイイ女

離婚をしたことは、まったく後悔していない私。
そもそも「この人と一緒にいたら、明るい未来はない」そう思って「幸せになるために」
離婚を決めたのですからね😊でもね、ひとつだけ後悔していることがあるんです。


離婚調停が始まってから、ずっと思っていました。
調停の相手方、私にとっては「敵」であるのは、元夫なんだよね、って。
まだ、正式には「元」じゃないけれど。一応、私の旦那さんだったひとなんだよね、って。
ものすごく仲良しだった時もあったんだよね。一緒に笑って、一緒に食べて飲んで、いろ
いろなところに行って、いろいろなことをしたよね。同じ屋根の下で、一緒に暮らしてた
人なんだよね、って。離婚を決めてから即、別居、その後も協議ができなくて、膠着状態
が長引いて、結局は調停にもつれこんで、グダグダになっちゃったけど。


だから、せめて。最後は、きれいにお別れしたいな、調停が成立したら、にっこり笑って、握手しながら「いままでありがとう。元気でね」そのくらいはくらいは言おう、そう思っていました。そして、そうできると思っていました。


でもね、実際は、顔を見ることすらできなかったんです💦


担当裁判官が調停成立を告げる時に、当事者ふたり(元夫・元妻)は初めて同席します。
テーブルをはさみ、向こう側中央には裁判官が、その両サイドに調停委員が座ります。
こちら側は、私と元夫。でも、隣りあわせにはなりません。調停委員さんの気遣いで、
私と元夫の間に、職員さん1名が座っていました。
元夫は、いろいろと不服な点があるようで、彼のイライラが伝わってきました。でも、
裁判官のお話は粛々と続けられ、ついに終了を迎えました。


裁判官と職員さんが退席したあと、彼も促されて退席しました。その間、声をかける
時間もタイミングもあったのですが、結局、私は名前を呼ぶことも、顔を見ることも
できませんでした。私は、自分はちょっとばかり男前だと、背筋の伸びたイイ女だと、
思っていました。でも実際は、勇気も度胸もない、キレの悪い、ダサい悪い女でした。


調停委員ふたりと私は、3人だけになった部屋で、手を取り合って喜びました。
「無事に終わったね、おめでとう」「お疲れ様、よく頑張ったわね」
ふたりが、あんまり嬉しそうな顔をして優しく声をかけてくれたからか、無事に終わった
安堵からか、悲しいわけでも悔しいわけでもないのに、私はボロボロ涙を流していました。


女性委員は、そんな私を優しくハグしてくれました。彼女が背中をポンポンしてくれる
のが心地良くて、私はしばらくそのままでいました。そして、小声で言いました。
「最後に、ちゃんと彼の顔を見て、さよなら言いたかったんです・・・。
元気で、って。ありがと、って。でも、言えなかった、顔も見れなかった・・・」
カッコ悪くて、嫌になっちゃうな、と。すると、彼女は、当然だという口調で言いました。
「いいのよ、それで。それは男の役目。彼がやるべきことだから」
あなたの気にすることじゃない、そう言って、また背中をポンポンしてくれました。


男前なイイ女は、私の目の前にいました。

今日の甘いもの。くまくま🧸作、プラムのタルト。「太陽」っていう品種を使用しました。甘酸っぱい果物は、タルトにすると美味しさが増し増しになります😊
そして、体重も増し増しになります(笑)食欲の秋🍁


くまくま🧸姉さん