くまくま姉さんのひとりごと 

バツイチ50代バブルの生き残りが、恋愛・結婚・離婚について語ります。悩める方も、そうでない方も、楽しんでいただけたら嬉しいです!

「誰がいい?」って言われても・・・

当時、私は20代後半で。生まれて初めて会社の人事異動なるものの当事者となり、
他部署に転属されたばかりでした。配属先は、とても忙しく活気のある大きな部でした。
1ケ月もすると、私は仕事にも人にも慣れて、忙しいながらも楽しく充実した日々を
送っていました。


そんなある日、私に昼休みの電話当番の順番が回ってきました。当番は、部内の女子社員
2名で行います。同じ課の人で重ならないように、若手同士やベテラン同士にならないように、いつも同じ人同士が組まないようにと、注意が払われていました。


私にとっては、異動後、初の電話当番です。ペアを組むことになったのは、Kさんという
お局様でした。部内の女子社員数名を子分(笑)にしてグループを作り、そのリーダー
として君臨していました。さほど美人でもなく、仕事ができるわけでもなく、まして
人望があるわけでもないようでした。でも「お局様」と言われるだけあって、悪だくみや
ずる賢さには長けていたのか、子分も増え続けて、勢力は拡大していました。


「くまくま🧸ちゃん、1週間だけの我慢だからね」
「いい?うんうん頷いて、だまって食べていればいいんだからね」
「かわいそうに・・・」
同じ課の同僚たちが、心配そうに見送ってくれました。社食に行くだけなんですけどね💦


電話当番は、皆より1時間早く社食に行きます。この時間の社食は、まだガラガラです。
向かい合わせに座ったお局様は、目がきらきら光っていて、どこかワクワクした感じです。
「くまくま🧸さん、うちの部にも慣れたよね?みんなの顔も名前も覚えたよね?」
いやいや、部全体で200人以上いるんですよ、まだ1ケ月ですよ💦
心の声は届かないようで、私の答えも聞かずに、お局様は続けます。
「ねえ。うちの部だったら、誰がいい?」


「へっ?」ぶほっ!
私は、口の中のものが飛び出そうになりました。当時、私が所属していた部は、
男性社員はやり手のベテランが多く、ほとんどが30代以上の既婚者、メイン層は40代です。50代も少なくない。一番の若手でも20代後半、しかも両手であまるくらいの数です。
「誰もよくないですよ!ほっとんどオジサンですよね⁉ほっとんど既婚者ですよね⁈」
私は、同僚たちからの忠告も忘れ、ちょっとばかり食ってかかりました。でも、お局様は
気にしません。なおも食い下がります。引き下がりません。
「いいからぁ~。言ってみて~」いやいや、よくないですっ。


私が黙っていると、我慢できなくなったのか、お局様が切り出しました。
「たとえば、A部長とかぁ~」
「鼻息荒いですよね。イノシシっぽいし」
「じゃあ、B課長は?今は少し太ったけど、前は岩城滉一みたいだったんだよ」
「なんか、面影ないですね~。時の流れですかね」
「Cさんとか、素敵じゃない?渋いっていうか、大人の魅力っていうか」
「えっ?Cさん?ぜんっぜん興味ないです」
お局様は、ふうっ、と、ため息をついて言いました。
「くまくま🧸さんって、お子様だね・・・」


社食から戻ると、同じ課の女子社員たちに取り囲まれました。
「おかえり~、無事だった?」
「なんか言われた?意地悪されなかった?」
みんな心配そうな顔をしています。
「大丈夫、変な質問されただけだから」
私が答えると、みんながザワつきました。そして、聞いてきました。
「どんな質問されたの?」
私は、ランチタイムのストレスを発散すべく、ことこまかに報告しました。


私の話が終わると、一同、みな大笑いです。
「でかしたっ!!さすが、くまくま🧸ちゃん、やるやる~」
へっ?どういうこと?
聞けば、A部長もB課長もCさんも、みーんなお局様と社内不倫の噂があった方々
なのだそうです。しかも、噂によると、Cさんは現在進行中なんだとか。
どうしよう・・・私、思いっきり彼らを否定しちゃったんですが💦


私の困った顔を見て、古株の先輩が笑っていいました。
「大丈夫よ。くまくま🧸ちゃんが恋敵にならないのがわかっただろうから。
 でも、やっぱり噂は本当だったみたいね~」


その後、お局様のCさんとの不倫は、20年以上続いたとか。

今日の甘いもの。ちょっぴり季節外れな感がありますが💦オレンジのケーキです🍊
くまくま🧸の作るケーキは、コーヒーやワインに合うものが多いんですが、これは
紅茶一択です😊ダージリンやアールグレイがオススメです☕


くまくま🧸姉さん