くまくま姉さんのひとりごと 

バツイチ50代バブルの生き残りが、恋愛・結婚・離婚について語ります。悩める方も、そうでない方も、楽しんでいただけたら嬉しいです!

男前なイイ女

離婚をしたことは、まったく後悔していない私。
そもそも「この人と一緒にいたら、明るい未来はない」そう思って「幸せになるために」
離婚を決めたのですからね😊でもね、ひとつだけ後悔していることがあるんです。


離婚調停が始まってから、ずっと思っていました。
調停の相手方、私にとっては「敵」であるのは、元夫なんだよね、って。
まだ、正式には「元」じゃないけれど。一応、私の旦那さんだったひとなんだよね、って。
ものすごく仲良しだった時もあったんだよね。一緒に笑って、一緒に食べて飲んで、いろ
いろなところに行って、いろいろなことをしたよね。同じ屋根の下で、一緒に暮らしてた
人なんだよね、って。離婚を決めてから即、別居、その後も協議ができなくて、膠着状態
が長引いて、結局は調停にもつれこんで、グダグダになっちゃったけど。


だから、せめて。最後は、きれいにお別れしたいな、調停が成立したら、にっこり笑って、握手しながら「いままでありがとう。元気でね」そのくらいはくらいは言おう、そう思っていました。そして、そうできると思っていました。


でもね、実際は、顔を見ることすらできなかったんです💦


担当裁判官が調停成立を告げる時に、当事者ふたり(元夫・元妻)は初めて同席します。
テーブルをはさみ、向こう側中央には裁判官が、その両サイドに調停委員が座ります。
こちら側は、私と元夫。でも、隣りあわせにはなりません。調停委員さんの気遣いで、
私と元夫の間に、職員さん1名が座っていました。
元夫は、いろいろと不服な点があるようで、彼のイライラが伝わってきました。でも、
裁判官のお話は粛々と続けられ、ついに終了を迎えました。


裁判官と職員さんが退席したあと、彼も促されて退席しました。その間、声をかける
時間もタイミングもあったのですが、結局、私は名前を呼ぶことも、顔を見ることも
できませんでした。私は、自分はちょっとばかり男前だと、背筋の伸びたイイ女だと、
思っていました。でも実際は、勇気も度胸もない、キレの悪い、ダサい悪い女でした。


調停委員ふたりと私は、3人だけになった部屋で、手を取り合って喜びました。
「無事に終わったね、おめでとう」「お疲れ様、よく頑張ったわね」
ふたりが、あんまり嬉しそうな顔をして優しく声をかけてくれたからか、無事に終わった
安堵からか、悲しいわけでも悔しいわけでもないのに、私はボロボロ涙を流していました。


女性委員は、そんな私を優しくハグしてくれました。彼女が背中をポンポンしてくれる
のが心地良くて、私はしばらくそのままでいました。そして、小声で言いました。
「最後に、ちゃんと彼の顔を見て、さよなら言いたかったんです・・・。
元気で、って。ありがと、って。でも、言えなかった、顔も見れなかった・・・」
カッコ悪くて、嫌になっちゃうな、と。すると、彼女は、当然だという口調で言いました。
「いいのよ、それで。それは男の役目。彼がやるべきことだから」
あなたの気にすることじゃない、そう言って、また背中をポンポンしてくれました。


男前なイイ女は、私の目の前にいました。

今日の甘いもの。くまくま🧸作、プラムのタルト。「太陽」っていう品種を使用しました。甘酸っぱい果物は、タルトにすると美味しさが増し増しになります😊
そして、体重も増し増しになります(笑)食欲の秋🍁


くまくま🧸姉さん