くまくま姉さんのひとりごと 

バツイチ50代バブルの生き残りが、恋愛・結婚・離婚について語ります。悩める方も、そうでない方も、楽しんでいただけたら嬉しいです!

離婚調停にて  ~調停委員も「人の子」です①~

離婚に占める調停離婚の割合は、約1割とか。
残り9割近くは協議離婚で、裁判となるのは、ごくわずかだそうです。
私の場合は、この約1割の調停離婚でした。


離婚調停は、当事者2名(夫・妻)がそれぞれ、調停委員会と一緒に進めていきます。
調停委員会は裁判官1名と、調停委員2名の計3名で構成されますが、裁判官は必要に応じての出席となります。なので実際には、それぞれの当事者が調停委員2名と一緒に、ほぼ3名で進める形になります。ちなみに、私が担当裁判官とお会いしたのは、初回アタマの、ほんのわずかな時間と、三回目(最終回)のあとの、調停の成立を告げる際の10分程度だったと記憶しています。私の場合だけでなく、たぶん、当事者と担当裁判官が直接お話する機会は、ほとんど無いのかもしれません。裁判官は、調停委員からの報告を参考にして判断することになるでしょうから、調停委員の影響力は大きいと思われます。


調停委員になるには特に資格は必要ないものの、一定の基準があるそうです。
大前提として、人生経験豊富な40歳以上70歳未満の男女であることがあげられます。
あとは、以下のいずれかに当てはまる方だそうです。
 ・弁護士資格を有する者
 ・民間や家庭の紛争解決に必要な知識を有する者
 ・現代の社会生活において豊富な経験と良識を有する者
なので、裁判所の管轄地域のベテラン弁護士さんが選任されることが多いようですが、
小中学校の校長先生、民生委員などが選任されるケースもあるようです。
離婚調停の場合は、調停委員は男女1名ずつ、という決まりがあるそうです。


説明が長くなってしまいました💦で、私の調停の際のお話を!
2回目の調停の席でのこと、初回と同じように、テーブルをはさみ、私の前に2名の調停
委員が並んで座っています。挨拶がてら軽い世間話をしたあと、男性の調停委員さんが
少し顔を赤らめ、興奮した様子で吐き出すように言いました。
「次回の調停で、最後にしましょう。決着をつけましょう」


え?なに?女性の調停委員さんは「やれやれ」っという感じでため息をつきました。男性委員は、さらに顔を赤くして付け加えます。
「調停なんてね、長引かないほうかいいんです。早くすっきりして、新しい人生を歩んだ
ほうがいい。それが、あなたのためだからね」


まあ、そうよね。離婚調停にかける時間と労力は、少ないほうがいいに決まってる。
でも、何だろう。何か引っかかる。男性委員さんが、いつもと違う。
もうすぐ70歳を迎える彼は、今回の私たちの調停が最後になると言っていました。記念に
なる調停だよ、と笑っていました。長い間、委員をされていたご様子です。弁護士さんと
いうよりは校長先生という雰囲気の、親しみやすくて優しい熟年男性です。そんな彼の、
いつもと違う様子に、私は戸惑っていました。見かねた女性委員の助け舟が入りました。


「あのね、さっき、ちょっとあったのよ。相手方との調停の場でね」
その言葉に、少し落ち着きを取り戻した男性委員が、気まずそうに語りだしました。
「私はね、彼に会いたくないんです。顔を見るのも嫌なんだよ。これ以上、話をしたく
ない。正直、関わりたくない。あなたも、早く彼と離れたほうがいい」
「だから、次回で終わりにしたいんです!」


「あの・・・彼が何か失礼なことをしたんですね。申し訳ありません、本当にごめんなさい」私が詫びると、男性委員は一瞬、目を見開いたあと、早口で言いました。
「いやいや、あなたが謝ることじゃない、あなたが悪いんじゃない。そもそも、もう他人
になるんだからね。あなたとは関係ない人間のしたことだよ」
そう言ったあと「大人げなくて、すまないね」と、申し訳なさそうにつぶやきました。

今日の甘いもの。りんごシリーズ(笑)で、くまくま🧸作・タルトタタン🍎
アップルパイより作りやすいかも😊ポイントは、美味しい紅玉を見つけること(笑)
紅茶にも合いますが・・・飲める方には、白ワインがオススメですっ!!


くまくま🧸姉さん